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姜尚中/デトロイトメタルシティ/もやしもん/ベルばら

女は子供を産む機械じゃねー。
ああいう阿呆は、皆死刑だ。





最近読んだ本。

『姜尚中の政治学入門』
東大の政治学、政治思想史の教授が書く現代日本を取り巻く環境と今後の展望。
よくテレビにも出ていますよね、このおじさま。ちなみにカンサンジュンと読みます。
青猫、このおじさまが大好きで。すんげーかっこいいんですよ!!!!メガネ男子で、口元の笑い皺とかもう、クラクラしますね。冷静な分析、批判的な視点、どっちかっつーとSな青猫ですが、このおじさまにかかればM心が開花してしまいます。メガネの奥の突き刺すような視線!!
本書は7つの章で構成されていて、それぞれ1章・アメリカ、2章・暴力、3章・主権、4章・憲法、5章・戦後民主主義、6章・歴史認識、7章・東北アジアとなっています。この目次を見ただけで、おじさまが何を言わんとしているか解るというもの。今まさに時代の転換期であるということを、猿でも解るお言葉で書いておいでです。
“近代国家は中性国家だ”というくだりが個人的には印象的でした。中性国家というのは、宗教や道徳といった個人の価値観に還るような事柄と法機構とを完全に切り離した国家のことを指します。(丸山眞男が言ったことらしいです。勉強不足でおじさまごめんなさい。)つまり、憲法や法律に個人の価値観に通じるような文言は本来入れてはならないと。三権分立の基本を知っていれば当たり前のことなんだけど、現在盛んになっている改憲論議には、愛国心に関する文言を盛り込もうとする流れであったり、明らかにナショナリズムに繋がる危険な思想を孕んでいて、改めてその危うさを突きつけられました。
数年前大ブームだった“声に出して読みたい日本語”とかいう“美しい日本語”をプッシュする書籍も一種のナショナリズム。美しい言葉、美しい自然、美しい文化、どれもこれも実態がないくせに、あたかも当たり前に存在するような言われ方をしていて、それを鵜呑みにするのはあまりにも危険。(美しい日本とか言ってた人おったなぁ・・・)国家っつーのはそこに住まう人間を守る、それだけの役割でいいはずが、行動や思想を統制しようとする方向に、今まさに日本は向かおうとしていますね・・・
ちなみにこの本をより効果的に読むにあたっての注意点。姜尚中が自分のために語りかけている!と陶酔して読むのが正しい姿勢。嗚呼おじさま、そんなに青猫を見つめないで!そんな風に射抜くような視線を浴びせられたらどうにかなってしまいそう。嗚呼おじさま、この憐れなメス豚めをどうか縛り上げてくださいまし!!ギャグボールでも猿轡でもくくりつけて辱めてくださいまし!!嗚呼、もっと打って!!もっと打ってちょうだい!!!・・・ま、まとめると、そんな感じの本かな。かなりおすすめです。



『デトロイトメタルシティ』
以前から気になっていた漫画。デスメタルギャグ漫画です。
主人公はカリスマ的な人気を誇るデスメタルバンドのボーカル&ギター。キッスみたいなメイクに、おでこには「殺」の文字。かなり鬼畜な歌詞で熱狂的なファン層を獲得しているデトロイトメタルシティ(略してDMC)なのですが・・・
実はボーカルの男の子は、本当はデスメタルなんかやりたくなくて、お洒落な音楽がやりたくて九州の田舎から上京してきた、純朴で地味な青年なのです。ホントはカヒミカリィやフリッパーズが大好きで、カジくんみたいな気持ち悪い音楽(これ、褒めてるから)がやりたい男の子なんです。それが何故か、デスメタル。(カヒミが好きという設定もかなり笑える・・・や、あたしもカヒミ大好物だけど)
本当はこんな音楽やりたくないんだ、と思う彼の心とは裏腹にステージでは完璧なパフォーマンス、怒りや憎しみに駆られた時に湧き上がる曲はさすがカリスマデスメタルバンドのボーカル!!と思わないではいられません。
まだ1巻しか読んでいなくて何故デスメタルなんてやることになったのか、経緯が解らないのでスが、まぁ兎に角くだらない。しょーもなくて、主人公のやるせない境遇も、やっぱりしょーもなくて、笑えて仕方ありません。
中古本屋さんにあれば是非ゲットしてください。





『もやしもん』
これもずっと気になっていた漫画。主人公の男の子は、菌が肉眼で見えるという特殊な能力の持ち主。幼馴染と農大に入学して、そこでの色々な出来事を描いた漫画。ギャグ漫画ではないんだけど、青春漫画って風でもない。
とりあえず肉眼で見える菌が、すこぶる可愛い。もぉ~~~、可愛い!!!
醸造する過程で、発酵していくことを業界用語で「かもす」(醸すですね)と言うらしいのですが、菌がね、菌がね、「かもすぞー」って言ってんの!!もー可愛いっ!!
O-157なんか、「かもして殺すぞ」とか言うの!!!もーたまらんっ!!!(ちなみに「発酵」と「腐敗」は同じことで、人間にとって有益なものを「発酵」、それ以外を「腐敗」と呼んでるだけで、はたらく菌にとっては「かもす」ことに変わりは無いんだってさ。)
生物の勉強にもなるんだけど、菌のイラストのせいでかなりゆる~いスタンス。今あたしの中ですげーアツイ作品。




『ベルサイユのばら』
妹ぴろこたんが送ってきてくれたベルばら。
あまりにも有名。有名すぎて、読むことが無かった作品なんですが、送られてきたからにゃあ読まないわけにはいかない。
あと、ソフィアコッポラの『マリーアントワネット』を観る前に多少なりともあの時代を捉えておきたかったので、グッドタイミング。
この壮大なストーリーは、筆舌に尽し難いものがあります。
池田理代子は、凄い。
何年か前にトーク番組に池田理代子がゲストで出ていて、ベルばらの話ももれなくしていたのすが、その時、「オスカルは女性解放の象徴だった」と言うようなことを言っていたんですね。ベルばらが描かれた年代というのは、女性の社会進出が主張され始めたような時代で、ウーマンリブ運動なんかも盛んになった頃なんじゃないでしょうか。「男が外で働いて女は家庭を守る」という暗黙の了解が崩れ始めた、まさに初期段階だったのではないかと。
トーク番組で池田理代子がベルばらをそういう意識の元描いていたということを知って、俄然興味が湧いたんですよ。
で、やっぱジェンダー目線でついついベルばらを読んでしまったんだけど、もう、涙がちょちょぎれて。
オスカルが自身の人生にしっかり責任を持って信念を貫き通す姿や、アンドレとの愛を全うする姿は、あまりにも美しい。
こんな美しい人になりたい、と思いました。
まだ読んだことのない人は、絶対読むべきです。
ベルばらはあたしの人生のバイブルになりました。




ちなみに今樋口一葉の小説を読んでるんだけど、すんげー面白い。儚くて哀しいお話。
ちなみに文体もかなり面白い。町田康のような。だらだらと切れ目無く会話や描写が続くの。
24歳で死んだなんて、もったいないなー・・・しかし夭折した人ばかりなんでこうも好きなんだあたしは・・・
by coffee-cigarette | 2007-01-31 14:22
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